採用動画の活用法【動画のつくり方講座付き】
SNSをはじめとした無料ツールをつかって、会社単位での情報発信が容易になった昨今、会社の雰囲気や仕事の内容を動画で説明することは当たり前の時代になっています。
しかし、当たり前だからといって、目的があいまいなまま動画を制作してはビジネスに生かすことはできません。ここでは、採用活動で制作した動画の活用方法や成功事例をご紹介しますので、ぜひ参考にされてください。
また、スマホを使った動画制作のやり方も記載します。まだ会社に動画がない方はこのコラムを参考にして制作してみてはいかがでしょうか。
※ 2022年9月26日更新
目次
- 採用のための強力なツールとなる動画 必ずしも「バズる」ことが目的ではありません!
- 現場のリアルな状況を伝え「思っていたのと違う」を減らす
- 担当者の代わりに動画が説明 手間を省いて人件費を節約
- 動画作りを通して社員が改めて企業理念を理解 会社の良さを見直すきっかけに
- 【動画のつくり方】撮影と編集の基本的な考え方 まずはシンプルに作りましょう
- 【動画のつくり方】スマホで作る会社案内
採用のための強力なツールとなる動画 必ずしも「バズる」ことが目的ではありません!
動画を制作する際にまず行うべきことは目的を明確にすることです。ただ「採用のため」だけでは目的が絞り切れていません。まずは…
- 求職者との出会いを求めるため
- 自社を知る求職者により深く会社を理解してもらうため
以上のどちらかを選ぶ必要があります。興味のない人にも知ってもらうのか、興味のある人により知ってもらうのかを選択しましょう。
求職者との出会い、つまり、より多くの人に自社の情報を届けるために動画を活用する場合は、いわゆる「バズらせる」ことが必要です。社員が楽しそうにダンスを踊ったり(リンク:三和交通YouTubeショート動画)、【参考記事:東洋経済online記事】自作でネタ動画を作ったりと(リンク:大京警備保障YouTube動画)、企業が企画したとは思えない楽しい動画が近年増えています。これらはたくさんの視聴回数を稼いで今まで興味がなかった人にも社名を浸透させ、採用活動につなげている成功例です。
SNSなどの拡散力は強力で、大きな成功を得ることができますが、当然、失敗例もたくさんあります。「滑った」動画が人目にさらされることはマイナスプロモーションにつながりますし、まして炎上ともなれば目も当てられません。また、このような動画は自前で制作することもできますが、制作会社に依頼した場合はオーソドックスな動画に比べ演出料がかさみます。動画を拡散するために、web広告を打つこともあるでしょう。経費をかけたのに自社の評判を落としてしまうというリスクがあることも忘れてはなりません。
一方、自社への理解を深めてもらうために動画を活用する場合、視聴回数を稼ぐことはあまり考えなくても構いません。例え100や200の視聴回数でも、それは御社に興味を持ち、応募候補の1社として考えている人の数といって良いでしょう。そんな人たちが求めているのは奇抜さより、仕事の工程や会社の雰囲気などの情報です。その場合、社員のインタビューや、分かりやすく安定したカメラワークで仕事の様子を撮影するといった、オーソドックスな構成の動画が力を発揮します。
100万回再生された動画に比べ、100回しか再生されていない動画は価値が低いように感じるかもしれませんが、そうではありません。「多くの人に届くこと」と同じくらい「どれだけ深く届いたか」も大切な視点です。目的を明確にして動画を作りましょう。
現場のリアルな状況を伝え「思っていたのと違う」を減らす
リクルート社が発行する「就職白書2022」(13P)にはソニーグループの事例が紹介されています。同社は2022年卒の採用ページに職種ごとの業務内容や社員の雰囲気を伝える動画を70本制作しました。担当者によると動画を見た学生の会社への理解は高く手ごたえを感じたということです。
動画は文字に比べて5000倍の情報量を持つといわれています。この事例のように、応募者の理解を高めミスマッチを防ぐためのツールとして力を発揮します。
担当者の代わりに動画説明 手間を省いて人件費を節約
筆者が過去に担当したお客様、建設業界A社様の事例です。こちらは対面の説明会用に15分間と長めの動画を制作されました。代表をはじめ様々な職種の社員がインタビューで登場し、会社を説明する内容です。
動画の作成前は説明会になるべく多くの社員を参加させ、リアルで学生に説明をされていました。動画にまとめてからは、社員1人でも十分対応が可能となり、手間を大きく省くことに成功されました。リアルでのコミュニケーションを重視するという考え方もありますが、採用活動に社員の手が取られて困る場合は動画を活用されてみてはいかがでしょうか。
動画作りを通して社員が改めて企業理念を理解 会社の良さを見直すきっかけに
採用ビデオに出演される社員様は、インタビューに答えるため、企業理念を覚え直したり「この会社で何がしたかったのか」「どうして入社したのか」などを考えたりすることになります。これらは大切なことですが、日々の仕事に追われると、つい忘れがちなことでもあります。
忘れていたことを言葉にすることで思いを新たにする。動画作りが、出演された社員様のモチベーション向上につながったとは、お客様からよくお伺いする話です。